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KAIについて
コンセプト
地元の恵みを活かした薪火イタリアン
レストランKAIは、鹿児島県出水市の自然豊かな環境を活かし、地元の食材を最大限に取り入れた薪火イタリアンを提供するレストランです。
コース料理のほぼ全てに出水産の食材を使用し、特にジビエや新鮮な野菜を薪火で調理することで、素材本来の旨味を引き出すことを大切にしています。
また、料理のスタイルはイタリア料理の技法をベースにしながらも、土地の文化や風土を取り入れた独創的なアプローチが特徴です。
大矢 海シェフ
東京の名店での修行を経て、出水で独自の世界を築く
レストランKAIを率いるのは、大矢 海（おおや かい）シェフ。
東京の有名イタリア料理店「フィオッキ」で修行を積み、確かな技術と感性を磨いた後、出水市にあった「ノーネーム」のシェフを務めたあと2023年1月に出水市でKAIをオープンしました。
大矢シェフは、以前の店「ノーネーム」でも全国的な知名度を誇り、独創的なイタリアンで多くの美食家を魅了してきました。その経験を活かし、KAIではさらに進化した料理を提供しています。
レストランの評価
全国から注目される実力派イタリアン
KAIは、食べログをはじめとするグルメサイトでも高評価を獲得しており、2025年1月29日に発表された「The Tabelog Award 2025」において、Bronze（ブロンズ）を受賞しました。
このような評価は、地元・出水産の食材を活かした薪火料理や、シェフの大矢 海氏の卓越した技術と独創性が高く評価されている証といえるでしょう。
ダイニングプレリュード
外観・エントランス
外観は、コンクリート打ちっぱなしのような、シンプルでモダンな印象です。看板は控えめで、大人の隠れ家のような雰囲気を感じさせます。
ダイニングスペース
店内は木の温もりを感じさせるモダンな空間で、カウンター6席が設けられ調理の様子が見えるオープンキッチンとなっています。
カウンター席の目の前には薪焼き専用の調理設備が設置されています。
薪焼き台は、シェフが直接火加減を調整しながら調理を行うため、料理の香ばしさや独特の風味が際立ちます。また、カウンター席からはこの薪焼き台での調理風景を間近で見ることができ、五感で楽しむ食体験が魅力の一つとなっています。
シルバーのカトラリーとシンプルなナプキンのコーディネートが、メニューの洗練された雰囲気と統一感を生み、メニュー表自体も上質な紙を使用し、レストランのコンセプトを体現しています。
メニュープレゼンテーション
レストランKAIのメニュープレゼンテーションは、食材の組み合わせだけを見せることで、食べ手が想像を膨らませ、実際に料理が運ばれてきたときの驚きや感動をより深く感じられるスタイルです。
ミニマルな美しさと、料理そのものへの期待感を高める演出が際立つ、洗練されたメニュー表となっています。
スタータードリンク
レストランKAIでは、ワインペアリングだけでなく、料理に合わせたティーペアリングも魅力のひとつです。アルコールを飲まないゲストや、より繊細な味の組み合わせを楽しみたい方のために、厳選されたお茶が各料理とマリアージュされます。
実際に味わった料理
青菜/海苔/赤海鼠
焼き海苔のオイル煮、ビネガーでマリネした赤海鼠（ナマコ）、そして出水の末永農園で育てられた極トマトを組み合わせた、繊細な味わいのタルトです。
このひと皿は、コリコリとした赤海鼠の食感、焼き海苔のオイル煮の旨味、極トマトの甘酸っぱさ、タルトの香ばしさが絶妙に絡み合うユニークな構成。
独創的な組み合わせが光る、洗練されたアミューズです。
赤鶏さつま
ピエモンテ州の伝統料理「ヴィテッロ・トンナート」をアレンジし、赤鶏さつまに白身魚のソースを絡めたユニークなマリネ。鶏の風味を引き立てながらも軽やかに仕上げられている。
さらに、薪火でじっくりローストしたビーツのペーストと、シンプルな味付けの地元野菜を添え、素材の持ち味を活かした構成となっています。
薪火でじっくりと焼くことで、ビーツの甘みと香ばしさを最大限に引き出されており、野菜のフレッシュな甘みやシャキッとした食感と合わせて、コントラストを楽しむことができます。
鰆/焼きネギ/大根
釣り物の脂ののった鰆を、薪火の熱を利用して絶妙な火入れを施した一皿。皮目を香ばしく焼き上げ、身はほぼ生のまま温度を調整し、脂の旨味を引き出す仕上がりとなっています。さらに、ケッパーと赤大根のアクセント、ローストした長ネギとマスタードを組み合わせた辛子によって、味の広がりと食感のコントラストを楽しめる構成になっています。
二切れ目は、焼きネギとマスタードの辛子を合わせることで、甘みと香ばしさが加わり、より深みのある味わいに変化。
サラダ玉葱/晩白柚
甘みとほろ苦さ、旨味が織りなす洗練されたパンナコッタ。
甘みとコクのバランスが取れた、ほんのりクリーミーな口当たりと晩白柚のほろ苦さのコントラストを楽しむ一皿。
パウダー状にしたネギオイルをふんわりとかけることで、香りとコクをプラスし、味に奥行きを加える。
薪焼き台はクラウドファンディングを通じて導入されたもので、シェフのこだわりと地域の支援が詰まった設備となっています。
地元・霧島産の全粒粉を使用した自家製パン。
このパンは、薪火でじっくりと焼き上げられ、外はカリッと、中はふんわりとした食感が特徴です。薪火で焼くことで、独特の香ばしさと深みのある味わいが生まれ、料理との相性も抜群です。
アオリイカ／極トマト
自家製リコッタと出水の牛乳を使ったクリームチーズのコク、香ばしいアーモンド、シェフの畑で育てたミントとパセリを練り込んだモチモチの手打ちのトルテッリを極トマトのソースと合わせた一皿です。
今年の末永農園の極トマトは、酸味がしっかりと残る仕上がりだったそうで、トマトソースは調整せず、そのままの味わいを活かす。
フレッシュな酸味が、チーズのコクとラビオリのもちっとした食感に絶妙にマッチ。
紫山芋/金柑/鴨
赤ワイン煮込みとカカオの香りが織りなす深みのある一皿
この料理は、天然の鴨の内臓を赤ワインとスパイスで煮込み、紫山芋のポレンタ風のベースに掛け、薪火で焼いた金柑やパリパリの黒キャベツ、バルサミコの酸味をアクセントにした洗練された一皿。
仕上げには、イタリア産のチョコレートを削りかけ、カカオの香りをオレンジピールのように纏わせるという、深みのある味わいが特徴です。
この一皿は、KAIのコースの中でも特に完成度が高く、シェフが最も自信を持って提供する渾身の一品。
カルガモ/薪
このメインディッシュは、薪火で焼き上げたカルガモの胸肉を主役に、薪焼きの人参、生の黒胡椒、マスタード、塩といったシンプルな薬味を添えた一皿。
薪の香りと火入れの技術が、素材のポテンシャルを最大限に引き出し、噛むほどに奥深い味わいを楽しめる料理です。
薪火の香りをまとわせた肉の旨味、薪焼き人参の驚くほどの甘み、シンプルな薬味による味のコントラストを存分に楽しめる一皿。
火入れの技術と素材の魅力を最大限に引き出す、KAIらしい洗練されたメインディッシュでした。
カリフラワー
この一皿は、出水産のカリフラワーをペースト状にし、イタリアのマンチーニ社のスパゲットーニに絡めた、濃厚ながらも軽やかなカチョエペペ風のパスタ。
クリームのような滑らかさを持ちながらも、実際には 乳製品を加えず、カリフラワー本来のなめらかさとチーズの旨味で仕立てた一皿となっています。
デザート & フィナーレ
苺
出水産のイチゴを使用したグラニテに、バルサミコを合わせた、爽やかで甘酸っぱい口直しのデザート。
濃厚なメイン料理の後に、すっきりとした味わいで口の中をリフレッシュする役割を持っています。
不知火
このデザートは、不知火のフレッシュな柑橘の風味と、イタリアのビターチョコレートを組み合わせた一皿。濃厚なチョコレートに、不知火を100%使用したオランジェット風のアクセントを加え、甘さとほろ苦さ、爽やかな酸味のコントラストを楽しめる仕上がりになっています。
卵/黒糖/マルサラ
卵の風味をしっかりと活かしたクラシックな硬めのプリンに、黒糖のまろやかな甘みと、マルサラ酒を加えたカラメルソースを合わせたKAIの定番のデザートになっています。
濃厚ながらも後味はすっきりとし、最後のひと口まで楽しめる仕上がりとなってます。
まとめと感想
レストランKAIで体験する、薪火と出水の恵みを活かしたイタリアン
レストランKAIの料理は、薪火の技術を活かした繊細な火入れと、地元・出水の食材を最大限に引き出すアプローチが際立つ。
計算された味の組み合わせが印象的で、一皿ごとに異なる食感や香りのコントラストを楽しめる構成となっていた。
そして今回、2回目の訪問となったが、前回同様、圧倒的な感動を味わうことができた。 一皿ごとの完成度の高さはもちろん、食材の組み合わせや薪火の技術の奥深さに、改めてKAIの世界観を感じた。
2度目でありながら、新たな発見があり、料理の進化とシェフのこだわりをより深く体感することができた。
食材の持つ美味しさを最大限に引き出し、薪火の技術を駆使した料理の数々は、洗練されながらもダイナミックで、KAIならではの個性を感じさせる食体験だった。
全国から食通が集まる理由が納得できる、印象に残る食事だった。
予約とアクセス情報
予約方法
LINE予約: レストランKAIの公式LINEアカウントから予約が可能です。
アクセス情報
住所: 〒899-0202 鹿児島県出水市昭和町５０−１９
公共交通機関:
最寄駅: JR出水駅
徒歩: 出水駅から徒歩約5分と、駅からのアクセスが良いです。
駐車場:店舗前に駐車可能
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