CONTENTS
中国飯店 富麗華 について
コンセプト
東京・麻布十番の閑静な住宅街に佇む「中国飯店 富麗華」。
“接待中華”として名高いこの店は、中国料理の伝統と日本ならではの繊細なホスピタリティを融合させた、唯一無二の存在です。
コンセプトは「伝統の継承と革新」。
中国料理の王道を守りながらも、素材の質や組み合わせに独自のアプローチを加え、モダンで洗練されたスタイルを確立。
また、素材は国産・輸入ともに一流のものを厳選し、季節感を大切にした構成が魅力です。
空間は、重厚感あるインテリアに中国美術や調度品が配され、上質ながらもどこか温かみのある雰囲気。
京劇の生演奏が流れるランチタイムには、特別なひとときを演出してくれます。
料理長について
富麗華の厨房を束ねるのは、料理長・石 嵐 氏。
上海に隣接する蘇州の出身で、富麗華の開業と同時期に来日して以来、すでに23年。開業当時は上海料理を担当するスタッフとしてスタートし、現在では総料理長として、広東・上海の両チームを統括しています。
富麗華には、1階に上海料理チーム、2階に広東料理チームという2つのキッチンがあり、それぞれが高い専門性をもって運営されています。
石氏はその双方を束ねながら、確かな技術と柔軟な感性で、伝統を守りつつも進化を遂げる中国料理を追求。
開業当時の富麗華は、点心師・板場師・鍋師・焼きもの師といった現地のプロフェッショナルたちをまるごと招聘するという、極めて革新的な体制を整えたことで話題となりました。
本場仕込みの料理人たちとともに、本格的かつ繊細な中国料理を提供し続けています。
点心へのこだわり
富麗華には、通常の厨房とは別に専用の点心室が設けられており、8名の点心師が在籍。
蒸し・焼き・揚げといった多彩な技法を駆使し、日々繊細な点心を仕込み、ひとつひとつ丁寧に手包みしています。
なかでも、小籠包や翡翠餃子、海老蒸し餃子などは、皮の薄さや火入れの加減まで一切妥協がなく、まさにプロの技。
一品ごとにしっかりとした旨みがありながらも軽やかで、コースの流れに美しく寄り添います。
グランメゾン中華として、点心にこれほどのリソースと職人を割いている店は希少。
“点心だけでも訪れる価値がある”、そんな声も頷ける充実ぶりです。
レストランの評価
東京・麻布十番の名店として知られる「中国飯店 富麗華」は、その格式ある空間と卓越した料理で、長年にわたり高い評価を受け続けてきました。
「中国飯店 富麗華」は、ミシュランガイド東京にて2023年から2025年まで連続で1つ星を獲得しているほか、食べログアワードではSilverランクを2018年から継続受賞。また「中国料理 TOKYO 百名店」にも複数年選出され、確かな実力を裏付けています。口コミでは「豪華な内装」「完璧な中華」「接待向きの静謐な空間」といった評価が並び、味・空間・サービスすべてに高い満足感が感じられる名店です。
ダイニングプレリュード
外観・エントランス
麻布十番駅からすぐ、車通りの多い幹線沿いに構える「中国飯店 富麗華」。
白壁に墨文字で記された店名が目を引く、静かで凛としたファサードが印象的です。
交通量の多いエリアにありながら、その外観はあくまで控えめで、通りを行く人の足をふと止めるような、落ち着きと品格をまとった佇まい。
ガラス扉をくぐると、そこには喧騒とは一線を画す静謐な空間が広がります。
足元には龍のレリーフが刻まれた石のスロープ。
細部にまで神経が行き届いた設えが、この店がただの中華料理店ではないことをそっと物語ります。
ダイニングスペース
今回案内されたのは、1階の上海料理チームが腕を振るうメインダイニング。
深みのある木調を基調に、格子や彫刻、陶器の装飾などが巧みに配された空間は、東洋的な美意識と洗練が同居するモダンクラシックな雰囲気。
店内中央にはシンボリックな植栽が配され、自然のエネルギーと落ち着いた照明が調和することで、都会の喧騒を忘れるような非日常感が漂います。
卓上には真っ白なクロスと繊細な茶器が整然と並べられ、スタッフの所作ひとつひとつにも静かな品格が感じられます。
個室ではなくフロア席ながらも、隣席との程よい距離感と目線の配慮があり、会話も心地よく楽しめる設計。
接待や大切な会食はもちろん、プライベートな食事にもふさわしい、柔らかな高級感をまとった空間でした。
メニュープレゼンテーション
この日いただいたのは、北京ダックをメインに据えたコース。
通常は2名からのオーダーとなる構成ですが、追加料金にて1名でも北京ダック2本で提供可能とご案内いただき、特別にお願いしました。
献立は、前菜から炒め物、チャーハン、デザートまで全9品。
いずれも季節感や食材の持ち味を引き立てるよう緻密に構成されており、コース全体を通じて「王道と洗練」のバランスが光ります。
メニュー表は優しい桃色を基調にした上品なデザインで、品書きと英訳が丁寧に記載されている点も印象的。
料理の内容がひと目でわかりやすく、海外ゲストへの配慮も感じられる心づかいです。
本格中華ながら“構えすぎない”雰囲気で、初訪問でも自然体で楽しめる構成とサービス。
メニュー自体が、富麗華のホスピタリティそのものを映し出しているように感じられました。
スタータードリンク
食事の始まりにお願いしたのは、茉莉龍珠花茶(まつりりゅうじゅ)。
丸めたジャスミン茶葉からじっくりと香りが立ちのぼる龍珠茶を、白磁のポットでたっぷりと。テーブル中央にはキャンドルウォーマーが添えられ、常に心地よい温度が保たれます。
ふわりと広がるジャスミンの芳香と、すっきりと澄んだ後味。
食前の一杯として理想的で、自然と気持ちが整うような一服です。
細やかな茶器の設えや所作まで含めて、一皿目を迎える前から心地よい緊張感と期待が生まれる、静かな序章でした。
実際に味わった料理
前菜盛り合わせ
まずは目にも美しい前菜三種の盛り合わせからスタート。
奥には、胡瓜のXO醬和え。
パリッとした歯ごたえに、干し貝柱や海老の旨みが凝縮されたXO醬のコクが加わり、食欲をそっと刺激する一品。
中央は、ピータン・アボカド・トマトの和え物。
濃厚なピータンとクリーミーなアボカドをトマトの酸味が優しくつなぎ、ほんのり香るパクチーが全体に立体感を添えています。
手前は、焼きもの二種。
表面をこんがり焼き上げた香り豚バラと、艶やかに仕上げられた蜂蜜の焼豚。それぞれに甘やかな香りと奥行きある味わいがあり、ひと口ごとに異なる旨みが広がります。
全体を通して、食感・香り・温度が絶妙に組み合わされた構成。
コースの導入として非常に完成度の高い一皿でした。
香港式点心三種盛り合わせ
続いては、香港式点心の三種盛り合わせ。
蒸し・揚げそれぞれの技が冴える、富麗華の点心室ならではの一皿。
左の蒸籠には、ニラと海老の蒸し点心と、7種野菜の蒸し餃子。
海老の旨みにニラの香りが重なった前者は、つるりとした皮の食感とともに、口の中にふわっと広がる力強さ。
後者は、キクラゲ、きのこ、にんじん、パクチーなど多種の野菜が繊細に重なり、滋味深くありながらも複雑で奥行きのある味わい。どちらも味がしっかりついており、醤油などは不要でそのまま楽しめます。
右手には、タロイモの揚げ点心。
外側の衣にはタロイモが練り込まれ、サクッと軽やかな歯ざわり。中にはエリンギ、椎茸、にんじんなどを胡椒粉で香ばしく仕上げた餡がぎっしり。
揚げ物ながら油っぽさは感じさせず、タロイモのほんのり甘い香りと、野菜の旨みが余韻として残ります。
“点心のための厨房”を持つ富麗華だからこそ実現できる、構成力と完成度の高さが際立つ一皿でした。
蓮の実のまろやかスープ
コース中盤に供されたのは、蓮の実を丁寧にペースト状にした温かいスープ。
表面にはクコの実が浮かび、なかには百合根となつめが隠れています。
口当たりはとろりと優しく、蓮の実特有のほのかな甘みとまろやかさがふわっと広がる一杯。
なかでも印象的なのは、百合根のシャキッとした食感。クリーミーなスープに繊細なアクセントを添え、単調になりがちな豆のスープに奥行きを与えてくれます。
中華のコースでは珍しいほど穏やかで、静かな余白のある構成。
素材の力を引き出す引き算の美学が光る、“整える”ための一皿です。
名物 北京ダック
富麗華のスペシャリテ、北京ダックがメインディッシュとして登場。
ツヤのある飴色の皮目が美しく、テーブルに運ばれるだけで場の空気が少し張り詰めるような存在感。
皮はパリッと軽く、噛みしめると中から肉の旨みがじんわりと広がり、脂のコクと香ばしさが一体に。
手巻きには、生の白髪ねぎと胡瓜を添えて。香味野菜のシャキッとした食感とみずみずしさが、濃厚な北京ダックを軽やかに引き立てます。
通常は2名以上からの注文が基本ですが、今回は追加料金にて1名分でも特別対応いただき、2本分での提供。
このあたりの柔軟さや、少人数でも満足度を損なわない配慮も富麗華ならでは。
火入れ、香り、食感、構成。どれをとっても非の打ちどころのない、看板にふさわしい一皿でした。
海老の炒め 九条葱とジンジャーソース
大ぶりの海老にたっぷりと九条葱を添え、ジンジャーソースで仕上げたひと皿。
透き通るような餡が全体をふわりと包み込み、葱と生姜の香りが立ち上がります。
海老はぷりっと弾力がありながらも火入れはやわらかく、歯を入れた瞬間に甘みと旨みがしっかりと広がる。
たっぷりと使われた九条葱はとろけるように火が入れられ、香味野菜としてだけでなく食材としての存在感も十分。
ジンジャーソースの風味がほどよく効いた餡が、具材をまとめあげる役割を果たし、重さはなく、後口もすっきり。
技術の高さがさりげなく光る、非常に完成度の高い中盤の温菜でした。
旬野菜の炒め 空芯菜の腐乳ソース炒め
続く野菜料理は、空芯菜を使った夏らしいひと皿。
シャキッとした茎の食感と、しっとり火の入った葉のコントラストが心地よく、素材そのものの瑞々しさが引き立っています。
味付けには中華の発酵調味料、腐乳(フールウ)ソースを使用。
ほんのりと発酵の香りとコクが広がり、塩気も酸味も控えめに調えられていて、主張しすぎることなく空芯菜を支える存在に徹しています。
シンプルな炒めものながら、火入れ、切り方、調味のタイミングまで完璧に整った一皿。
中盤にふと心をほどくような、静かなアクセントでした。
翡翠チャーハン
〆のご飯ものは、岩海苔を使った翡翠チャーハン。
ほんのり緑がかった見た目も爽やかで、盛り付けの美しさにも品があります。
口に含むと、ふわりと広がるのは岩海苔の香り。磯の風味がご飯全体をやさしく包み込み、塩気は控えめながら旨みはしっかり。
散らされた松の実の香ばしさと、オクラの粘りと食感がアクセントとして効いており、単調になりがちなチャーハンに奥行きを与えています。
ひと皿の中で「香り・食感・温度」がきちんと設計された、丁寧な〆の一品。
添えられたザーサイの塩味とともに、最後まで気持ちよくコースを締めくくってくれました。
デザート & フィナーレ
片糖のプリン 烏龍茶のシロップ
最後に供されたのは、点心師が手がける自家製プリン。
ベースは「片糖(てんたん)」と呼ばれるサトウキビ由来の中国黒糖を使い、上からは烏龍茶のシロップが丁寧にかけられています。
ひと口すくうと、なめらかで密度のある舌触り。片糖の自然な甘みがじんわりと広がり、あとから烏龍茶のほろ苦く香ばしい風味が追いかけてきます。
甘すぎず、かといって物足りなさもない、まさに余韻に寄り添うバランスの良さ。
一連のコースを締めくくるにふさわしい、中華の技術と素材が活きた一品でした。
まとめと感想
ひと皿ごとに的確な火入れと緻密な構成が施され、素材の良さと中華の技術が存分に引き出されたコース。
香りや食感の変化、余白のあるスープや炒めものの間合いに至るまで、どの皿にも“やりすぎない”美意識が感じられました。
点心室を構えるだけあって、蒸し・揚げの点心もすばらしく、北京ダックは名物の名にふさわしい完成度。
〆の翡翠チャーハンから烏龍茶香るプリンまで、最後まで一切の緩みなし。
そして料理以上に印象に残ったのが、スタッフの所作とサービスのクオリティ。
目線の配り方、器の扱い、提供のテンポまで、まるで舞台のように整っており、それでいて堅苦しさは一切なく、どこまでも自然であたたかい。
料理の精度と空間の静けさ、そして人の品の良さ。
すべてが調和した時間を過ごせる、まさに「信頼して人を誘える一軒」だと改めて実感しました。
予約とアクセス情報
予約方法
-
電話予約:03‑5561‑7788 にて。
-
オンライン予約:以下の方法が利用できます
-
TableCheck(テーブルチェック):こちらも利用可能で、インターネットからはダイニングテーブル席のみ予約可。7名以上や個室希望の場合は直接店舗へ問い合わせが必要です。
-
アクセス情報
-
住所:東京都港区東麻布3-7-5
-
最寄駅:
-
東京メトロ南北線「麻布十番駅」3番出口より徒歩2〜3分
-
都営大江戸線「麻布十番駅」6番出口より徒歩1〜2分
-
都営大江戸線「赤羽橋駅」からも徒歩8分ほど
-
-
駐車場:店正面裏手に地下駐車場あり。タイムパーキング提携で、3時間まで利用可能なスペース(12台)あり
営業時間
-
ランチ:11:30〜15:00(ラストオーダー 14:00)
-
ディナー:17:30〜22:00(ラストオーダー 21:30/最終入店 21:00)
-
定休日:基本的に無休。ただし年末年始のみ休業の場合あり。
Instagram公式アカウント一覧(2025年8月時点)
-
厨房公式アカウント:fureika_kitchen
-
点心チーム公式アカウント:fureika_tenshin
予約のポイント・注意事項
1. 北京ダック注文時
-
通常は2名以上からの提供ですが、追加料金で1名分対応可能(2本分)。事前に必ず予約時に伝えること。
-
北京ダックは人気のため、週末やディナーは売り切れる場合あり。確実に食べたい場合は、予約時に確保してもらうと安心。
2. 個室・大人数利用
-
7名以上または個室希望の場合、オンライン予約は不可。必ず電話予約で要相談。
-
個室は数に限りがあり、週末やランチタイムは早めの予約必須(2〜3週間前が目安)。
3. 席の指定
-
オンライン予約は基本的にダイニング席のみ。階ごとの料理チーム(1階=上海料理、2階=広東料理)を希望する場合も、電話で伝えるのが確実。
4. アレルギー・食材変更
-
アレルギーや食材の苦手は事前申告で柔軟に対応してくれるが、コースの流れを大きく変える場合は追加料金や時間がかかる場合もあり。
5. キャンセルポリシー
-
前日以降のキャンセルはキャンセル料発生(金額はコースや人数による)。
-
席のみ予約も同様に規定があるため、変更は早めに。
6. 駐車場利用
-
地下駐車場(提携パーキング)3時間無料サービスあり。予約時または来店時に必ず駐車券提示。
-
-
- TAGS