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SINAEについて
コンセプト
「SINAE(シナエ)」は、大阪市中央区伏見町に位置するフレンチレストランで、オーナーシェフの大東和彦氏が手掛けています。店名の「SINAE」は、「シンプル(Simple)」「ナチュラル(Natural)」「エッセンス(Essence)」の頭文字を組み合わせたもので、これらのコンセプトに基づいた料理を提供しています。
大東和彦シェフ
大東シェフは、フランスの名店「タイユヴァン」や、アラン・デュカス氏が率いる「レストラン・アラン・デュカス・オ・プラザ・アテネ」での修業経験を持ち、同グループの東京店「ブノワ」の開業スタッフとして帰国後、副料理長に就任しました。
その後、大阪の「ル・コントワール・ド・ブノワ」でエグゼクティブシェフを務め、2012年に「エッサンシエル」を開業。2022年に「SINAE」として移転リニューアルオープンしました。
フランス料理界の巨匠 アラン・デュカス
福岡県出身の大東シェフは、フランス料理界の巨匠 アラン・デュカス氏のもとで研鑽を積まれました。
アラン・デュカスは、フレンチガストロノミーの頂点に立つ世界的なシェフであり、ミシュランの星を最多獲得した料理人のひとり。
厳選された食材を最大限に生かす手法、洗練された技術、そして「シンプルでありながら奥深い味わい」を追求するその哲学は、多くの料理人に影響を与えています。
大東シェフは、デュカス氏のもとで培った食材への敬意、クラシックと革新の融合、そしてエレガンスを極めたフランス料理の真髄を、自身の料理へと昇華させています。
さらに、デュカス氏が手掛けるチョコレートブランド「ル・ショコラ・アラン・デュカス」は、世界各地から厳選したカカオ豆を使用し、伝統的な製法で製造されています。
カカオ豆の焙煎からチョコレートの成形までを一貫して自社工房で行い、カカオ本来の風味を最大限に引き出すことを追求。シンプルでありながらも深みのある味わいは、まさにデュカス氏の料理哲学を体現した逸品です。
レストランの評価
「SINAE」では、日本の風土を大切にし、純白の器で日本ならではのフランス料理を表現しています。その独創的な料理は高く評価され、ミシュランガイドで一つ星を獲得しています。
またフランス発のグルメガイド「La Liste(ラ・リスト)」において、2023年の特別賞を受賞しました。
この受賞は、移転後間もない時期に達成されたもので、同店の高い評価を示しています。
ダイニングプレリュード
ウェイティング & レセプション
2階のウェイティングスペースでウェルカムドリンクを楽しむことができます。このスペースで一息ついた後、スタッフとともに3階のダイニングへ案内されます。
ウェイティングスペースでのドリンクタイムは、これから始まる食事への期待を高め、リラックスした雰囲気の中で過ごすことができます。
ダイニングスペース
ダイニングスペースは、3階に設けられています。淡いピンク系の色調でまとめられた空間には、丸テーブルが配置され、プライベート感を大切にした設計となっています。
またキッチンの様子が見える設計になっており、料理が作られる過程を感じながら食事を楽しむことができます。
洗練された内装と心地よい雰囲気の中で、上質なフレンチを堪能できる特別な空間となっています。
メニュープレゼンテーション
期待が高まる、SINAEの芸術的なコースメニュー
このメニューを目にした瞬間から、すでに心が躍る。
スタータードリンク
スタータードリンクはJOYÉA ORGANIC CHARDONNAY、フランス産のノンアルコール・オーガニックシャルドネです。
実際に味わった料理
アミューズ4種
銀杏 パンデピス マッシュルーム 玉ねぎ
食事の始まりを飾る4種のアミューズは、すべてフィンガーフードとして提供され、まるでアートピースのように美しくお皿の上に並ぶ。
素材の組み合わせ、食感、香り、味わい――すべてが計算され尽くしたこのプレゼンテーションが、食事の期待感を一気に高めてくれる。
ひとつひとつを指でつまみながら、次の一皿へのワクワク感が止まらない。
鹿児島産赤座海老
燻製キャビア クレームドナージュ
繊細な甘みを持つ鹿児島産赤座海老を、片面だけサッと焼き上げ、もう片面はレアで仕上げることで、口に含んだ瞬間、異なる食感と温度が共存する。
表面は香ばしく、内側にはとろけるような繊細さが残り、そのコントラストが海老本来の甘みをより引き立てている。
そして、その上には燻製のキャビアがたっぷりとトッピングされ、潮の香りとスモーキーなニュアンスがプラスされることで、海老の旨味が一層際立つ。
この燻香が、味わいに深みと余韻をもたらし、ひと口ごとに味覚のレイヤーが変化していく。
さらに、仕上げにはフェンネルを使ったクレームドナージュが添えられ、その爽やかで甘やかな香りが全体のバランスを整える。
オイルをまとわせることで、すべての要素がなめらかに絡み合い、シルキーな口当たりが完成する。
甘み・燻香・ハーブの芳香、すべてが調和する一皿。
食材のポテンシャルを最大限に引き出した、この赤座海老の一皿は、序盤にして強烈な印象を残す、まさに至高の瞬間。
泉州水茄子
プロヴァンス風 剣先烏賊
泉州水茄子をトマトの透明なジュースでマリネ。
そのジュースがゆっくりと染み込み、茄子の瑞々しさを保ちながらも、トマトの繊細な旨味と甘みが幾重にも折り重なっていく。
その下には、歯切れの良い剣先烏賊と香ばしい松の実を忍ばせ、異なる食感が絶妙に絡み合う。
烏賊の柔らかさと松の実のクリスピーなアクセントが、シンプルな構成ながら奥行きを生み出している。
さらに、味の決め手となるのが檸檬の皮の塩漬け。
ほのかな塩気と柑橘の爽やかさが、料理全体を引き締め、フレッシュなスプラウトが軽やかさを添える。
下に敷いてあるのは豊かな香りを持つバジルのソース。
地中海を思わせるハーブの香りがふわりと広がり、まさにプロヴァンスの風を感じる仕上がりに。
新蓮根
白ミル貝 雲丹
旬の新蓮根をバターでじっくりとソテーし、その独特のシャキシャキ感を残しながらも、甘みとコクを最大限に引き出す。
仕上げには、ほんのり沖縄の島唐辛子を効かせることで、バターのリッチな風味にピリッとしたアクセントを加え、後味に心地よい刺激を残す。
その上には、ぶつ切りにした白ミル貝の身と肝をのせ、磯の香りと旨味をしっかりと感じさせる構成に。
さらに、シブレットが繊細な香りを添え、爽やかなハーブのニュアンスを加える。
仕上げには、薄くスライスした蓮根を重ねることで、ソテーした蓮根との食感のコントラストを演出。
そして、最後にレモンマートルを振りかけることで、柑橘のようなフローラルな香りがふわりと漂い、全体のバランスを調和させる。
真名鰹
ズッキーニ 香草バター
真名鰹の皮目を鉄鍋で香ばしく焼き上げ、その身はほんのりレアに仕上げることで、カリッとした食感としっとりした口当たりの絶妙なバランスを実現。
皮目のパリッとした香ばしさと、噛むほどに広がる上品な脂の旨味が、深い余韻を残す。
この鰹に合わせるのは、香り高いハーブバターソース。
様々なハーブの芳香に、アーモンドのコク、生ハムの塩気と旨味、エシャロットのほのかな辛みが重なり、そこにバターとオリーブオイルのリッチな質感が加わることで、繊細かつ力強い味わいに仕上げられている。
付け合わせには、香ばしくソテーしたズッキーニと、凝縮された甘みと酸味を持つドライトマト。
このズッキーニのジューシーさと、ドライトマトの凝縮した旨味が、真名鰹の繊細な味わいを引き立てる。
SINAEで提供されるパンは、地元の人気ベーカリー「パンカラト ブーランジェリーカフェ」のパンを採用しており、特にソースとの組み合わせでその美味しさが際立ちます。
黒鮑 肝のソース
胡瓜 万願寺
この一皿の主役は、活けのままスライスされた天然黒鮑。
その火入れは極めて繊細で、濃厚な鮑の肝のソースの中で軽く「しゃぶしゃぶ」のように熱を通し、しっとりとした食感を残しながら仕上げられる。
火入れされた鮑は、肝の旨味をしっかりと纏いながらも、もともとの柔らかさと弾力を兼ね備えた絶妙な食感を持つ。
口に含めば、鮑特有の磯の香りと肝の濃厚なコクが広がり、奥行きのある味わいへと誘う。
コンテ24ヶ月 ベニエ
黒トリュフ スパイスマスタード
24ヶ月熟成されたフランス産コンテチーズを発酵させたベニエ生地で包み、フリットに仕上げることで、外はカリッと香ばしく、中はとろりとした食感に。
揚げることでチーズの風味が一層引き立ち、ひと口噛めば、中から熟成コンテの濃厚な旨味が溢れ出す。
さらに、仕上げにのせられたのは、スパイスを効かせたマスタードと、薄くスライスされた黒トリュフ。
スパイスマスタードの刺激がコンテの濃厚な味わいにメリハリを加え、黒トリュフの芳醇な香りが全体を包み込む。
ホエイ
葉っぱのサラダ
目にも鮮やかな、たっぷりのハーブと葉物野菜で仕立てたサラダ。
弓削牧場のホエイを使ったソースがサラダ全体に優しいコクと爽やかな余韻をもたらす。
口直しのような存在でありながら、しっかりと記憶に残る一皿。
40日熟成牛 滋賀サカエヤ
落花生 ソースベアルネーズ
メインを飾るのは、滋賀・サカエヤの40日発酵熟成させた経産牛のサーロイン。
長期熟成によって旨味が凝縮され、赤身の力強い味わいと脂の芳醇な甘みが見事に融合。
40日熟成の経産牛が持つ深みと、西瓜の皮の発酵ピュレが織りなす旨味のレイヤー、
そこに落花生のナッティな香りと、フレンチの王道ソース・ベアルネーズが重なり、
伝統と革新が交差する、極上のメインディッシュが完成する。
熟成、発酵、フレンチの技法――それぞれが持つ要素が計算し尽くされ、
一口ごとに新たな発見と感動をもたらす、まさに記憶に残る一皿。
SINAEのデザートタイムには、食後の余韻を豊かにするために、ハーブティーまたはコーヒーを選ぶことができる。
もちろん選んだのは、スーシェフ・鈴村さんがビルの屋上で育てているフレッシュハーブを使った特製ハーブティー。
ここでしか味わえない、シェフ自らが手がけるハーブティー。
デザート & フィナーレ
バジル パイナップル
デザートの幕開けは、フレッシュなバジルとパイナップルを掛け合わせたソルベ。
口に入れた瞬間、バジルの爽やかな香りがふわりと広がり、後からパイナップルの甘酸っぱさが追いかけてくる。
マスクメロン ポルト酒 ヴァニラ
デザートの二品目は、マスクメロンの華やかな甘さと、ポルト酒の深み、ヴァニラの濃厚さが美しく調和した一皿。
ショコラ 4種
アーモンド オムレット ホワイトテリーヌ
食後の余韻を彩る、4つの異なるチョコレートの表現
デザートの締めくくりとして、ショコラをテーマにした4種のスイーツが、最初のアミューズと同じようなスタイルで登場。
一口サイズのそれぞれが、異なるテクスチャーとフレーバーを持ち、最後まで驚きと楽しさをもたらす構成となっている。
初めのアミューズと同じスタイルで登場することで、
食事の最初と最後がつながり、食の余韻を美しく締めくくる一皿に仕上がっている。
この一皿が、SINAEでの食体験をより鮮やかに記憶に刻む、贅沢なフィナーレを演出する。
まとめと感想
記憶に残る、緻密で洗練されたコース料理
素材の美しさ × 熟成・発酵の深み × 緻密な構成。
SINAEの料理は、シンプルでありながら複雑、軽やかでありながら奥深い。
それぞれの皿が独立して完結しているのではなく、一つの流れの中で互いに影響し合いながら、最終的な満足感を生み出している。
食後に残るのは、ただの美味しさではなく、時間をかけてじっくりと味わった「体験」としての記憶。
このコースをまた味わいたいと思わせるような、まさに「完成度の高い食のストーリー」だった。
予約とアクセス情報
大阪市中央区伏見町に位置するフレンチレストラン「SINAE(シナエ)」の予約方法とアクセス情報は以下の通りです。
予約方法:
電話予約、メール予約、オンライン予約:SINAEのOMAKASE予約ページ
上記のリンクから、最新の予約状況や詳細情報をご確認いただけます。
また、InstagramのDMからも予約を受け付けています。
アクセス情報:
住所: 〒541-0044 大阪市中央区伏見町2丁目4-12 クスノキビル2、3階
最寄り駅:
京阪本線/Osaka Metro 堺筋線「北浜駅」6番出口より徒歩2分
京阪本線/Osaka Metro 御堂筋線「淀屋橋駅」11番出口より徒歩4分
詳細な地図は公式サイトのアクセスページをご参照ください。
営業時間:
ランチ: 12:00~(水・土・日のみ営業/閉店14:30)
※日曜日はディナーコース(¥22,000 税込)の提供となります。
ディナー: 17:30・18:30・19:30(閉店22:30)
定休日: 月曜日
最新の営業情報や詳細は、公式サイト(https://sinae.jp/)やInstagramをご確認ください。
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