BISHOKU QUEST

旅先で出会った、心に残るひと皿を

『BISHOKU QUEST』は、日本各地の美食を求めて旅をするグルメブログです。
シェフのこだわりや地元食材の魅力、料理の背景にある物語を、写真と共に丁寧に綴ります。

岡山 料理人たちが選んだ土地へ プロローグ

東京で星を獲得した鰻の名店が、蒜山の山あいの小さな集落へ。
大阪で“予約の取れない店”として知られた中国家庭料理店が、瀬戸内の静かな入り江へ。
そして東京の名店で14年の修行を積んだ料理人が、故郷・岡山へ。

都会で確かな評価を得た料理人たちが、いま岡山の地を選び、根を下ろしています。
慣れ親しんだ街を離れ、なぜ彼らはこの土地にたどり着いたのか。

県北には、澄んだ水と田畑に恵まれた蒜山の里山。
県南には、島々が浮かび、豊かな魚介を育む瀬戸内の海。
「晴れの国」と呼ばれる岡山には、山と海、ふたつの豊かな風土があります。

夏の金沢から季節はめぐり、秋。
今回の旅では、レンタカーで蒜山の山あいから瀬戸内の海辺まで岡山を縦断しながら、
この土地を選んだ料理人たちの一皿に会いに行きました。

移転、移住、そして帰郷。
それぞれの道のりの先にある料理を求めて——
まずは、その旅の始まりからご紹介していきます。

DAY1|博多駅から新幹線で岡山へ

岡山の美食をめぐる旅。
その始まりは、博多駅の新幹線ホームから。

行き交う人の波、発車案内の電光掲示板、ホームに響くアナウンス。
見慣れたはずの景色も、旅の朝には少しだけ特別に映ります。

この日乗り込んだのは、九州新幹線直通の「さくら540号」新大阪行き。
淡いブルーの車体に、行き先表示の「さくら」のピンクがよく映えます。
窓の外を流れる景色を眺めながら、関門トンネルを抜けて本州へ。
山陽路を東へ進む時間そのものが、すでに旅の一部です。

岡山駅に到着

博多から2時間足らずで、岡山駅に到着。
ホームに降り立つと、ガラス越しに広がる澄んだ青空と、明るい日差しが出迎えてくれました。

駅名標の「岡山」の文字を見上げると、
いよいよ始まるんだという実感が、じわじわと湧いてきます。

桃太郎像の前で、メンバーと合流

改札を抜けて向かったのは、駅前のシンボル「桃太郎像」。
肩にキジを乗せ、足元に犬と猿を従えた凛々しい姿は、まさに岡山の玄関口にふさわしい存在感。

この像の前で、今回の旅のメンバーと合流。
「岡山で待ち合わせるなら、やっぱりここ」と誰もが納得する、わかりやすい目印です。

見上げれば、駅前では再開発のクレーンが青空へと伸び、
昔話の街に、新しい景色が少しずつ重なっていく途中のよう。

顔ぶれがそろったところで、いよいよ岡山の旅が本格的にスタート。
まず向かったのは——

駅西口で、予約していたレンタカーを受け取り

桃太郎像の前から駅構内を抜けて、岡山駅の西口側へ。
事前に予約しておいた日産レンタカーの営業所で、今回の旅の相棒となる車を受け取ります。

東口の賑わいから一転、西口周辺は道幅も広く、どこか落ち着いた雰囲気。
駅から歩いてすぐの距離なので、到着後そのまま出発できるのもありがたいところです。

岡山の美食スポットは市街地だけでなく郊外にも点在しているため、
今回は車での移動を軸に旅を組み立てることに。
メンバーそろっての移動も、車なら気兼ねなく楽しめます。

手続きを済ませ、ハンドルを握ったら、いよいよ出発。
最初の目的地へ向けて、岡山の街を走り出します。

岡山ICから高速道路で北へ

レンタカーを受け取ったら、まずは市街地を抜けて岡山ICへ。
澄み渡る青空の下、遠くになだらかな山並みを眺めながら走る時間は、それだけで気持ちがほどけていきます。

高速道路に乗って北へ進むにつれ、窓の外はビル街から緑深い山あいの景色へ。
道沿いの木々はところどころ色づき始め、路肩には風に揺れるすすき。
「森のオアシス 高梁」の案内板を横目に、車は中国山地の奥へと進んでいきます。

休憩がてら、真庭PAに立ち寄り

最初の目的地へ向かう途中、ひと息つこうと立ち寄ったのが真庭PA。
階段を上がると、お食事処「花水木」とハイウェイショップが並ぶ、こぢんまりとした建物が出迎えてくれます。

入口でひときわ目を引いたのが、「チーズ猪鍋」(1,480円)のポスター。
NEXCO西日本のSA・PAグルメイベント「肉万博」への出品メニューで、
味噌仕立ての猪鍋にとろけるチーズをかけるという、なかなか大胆なアレンジです。
山あいのPAらしく、ジビエを気軽に味わえるのも土地柄ならでは。

ショップの棚には、岡山の地味噌や米麹だけで造ったあまざけの素、
鹿の大和煮に鹿肉のグリーンカレーといったジビエの缶詰、
そして「瀬戸内ばななのスープカレー」など、思わず手に取りたくなる地元の品々がずらり。

そして何より季節を感じたのが、岡山・真庭産の松茸。
籠に並んだパックには、一つ2,850円から4,300円ほどの値札。
高速道路のPAでこうして地元の松茸に出会えるのも、秋の岡山ならではのうれしい発見でした。

ほんのひとときの休憩でしたが、土地の恵みにふれて、旅のスイッチがまたひとつ入った気がします。
ふたたびハンドルを握り、最初の目的地へ。

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真庭PA 上り線(真庭花水木)
ADDRESS

岡山県真庭市下方207(中国自動車道 真庭PA上り線)

OPEN

8:00〜20:00
定休日:年中無休

AWARD

NEXCO西日本 ハイウェイめし甲子園・背徳グルメフェア等 エントリー

COMMENT
白桃をイメージしたピンクの外観。人気No.1は「真庭ラーメン」。

少し早めに到着、足を伸ばして中和神社へ

予約の時間まで、まだ少し余裕がありそう。
せっかくなので、ちょっと足を伸ばして周辺を走ってみることにしました。

山あいの道を進むと、車窓に見えてきたのは赤い屋根の校舎。
真庭市立中和小学校です。
窓に掲げられた「チャレンジを楽しもう!」の横断幕が、どこか微笑ましく映ります。

車を停めて校門の前へ。
杉林を背に、赤い屋根の校舎と、瓦葺きに時計を掲げた校舎が並ぶ、山の学校らしい佇まいです。

フェンス越しには、赤いすべり台に水色のジャングルジム、黄色いうんてい。
子どもの頃に遊んだ記憶そのままの姿に、思わず足を止めて見入ってしまいました。

そして校庭の先に見えてきたのが、「中和神社」。
驚いたことに、神社の境内と校庭がひと続きになっていて、
神様と子どもたちが同じ場所で、地域の暮らしを見守り合ってきたかのようです。

石の鳥居の向こうには、天に向かってまっすぐ伸びる杉の巨木と、どっしりとした拝殿。
苔むした鳥居や狛犬が、この地で長く大切に守られてきたことを静かに物語っています。

拝殿の前で手を合わせ、旅の無事と、これから出会う料理へのささやかな期待を込めて参拝。
聞こえてくるのは、風に揺れる杉の葉の音だけ。
澄んだ空気に包まれて、移動の疲れもすっと抜けていくようでした。

観光地ではない、何気ない集落の風景にこそ、その土地の素顔があるのかもしれません。
心が整ったところで、いよいよ今回の旅の最初の目的地へ——

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中和神社
ADDRESS

岡山県真庭市蒜山下和1946

OPEN

境内自由(参拝自由)

AWARD

惑星探査機「はやぶさ」無事帰還ゆかりの神社として全国的に注目

COMMENT
「車戸神社」の里宮として創建、大正2年に中和神社と改称。牛馬の守護神、魔除け・厄除け・道中安全の神。境内には樹齢400年を超える杉が立ち、旅の安全祈願に好適。

ランチは蒜山の鰻専門店「翏(りょう)」へ

中和神社をあとにして、車でほんの少し。
この旅最初の目的地は、ミシュラン一つ星の実績を持つ店主が営む「鰻専門店 翏」。
蒜山高原の東、中和の山あいの集落に、ひっそりと店を構える一軒です。

東京・中目黒で『ミシュランガイド東京』2017年版・2018年版と二年連続で星を獲得した鰻店を、
2020年春、自ら閉じてこの地へ移転。
温泉水が湧き、田んぼが広がる里山で、鰻と土地の恵みを軸にしたコースを届けています。

とはいえ、目の前に現れたのは、ごく普通の民家のような佇まい。
軒先には薪がうず高く積まれ、白い椅子がふたつ、ちょこんと並んでいます。
「本当にここ?」と思わず確かめたくなるほどの素朴さが、
かえって特別な場所にたどり着いたという実感を、じわじわと高めてくれます。

料理は12時の一斉スタート。
予約の時間が近づくにつれ、店の中から香ばしい鰻の香りが漂ってきて、期待はいよいよ最高潮に。

一尾の鰻をさまざまな技法で味わい尽くすコースの内容や、印象に残ったひと皿については、以下のブログ記事でじっくりご紹介しています。

2026.08.18
【岡山・蒜山】ミシュラン一つ星の実績を持つシェフが手がける「鰻専門店 翏」で至高の鰻コースを堪能
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鰻専門店 翏
ADDRESS

岡山県真庭市蒜山下和1705-6

OPEN

12:00一斉スタート(約2時間)
定休日:不定休(※例年2月中旬〜3月中旬は冬季休業)

CONTACT

電話なし(予約・問合せはメールのみ:ryo.reserve@gmail.com)

AWARD

食べログ うなぎ 百名店

COMMENT
完全予約制。車でのみアクセス可能。

翏の余韻を胸に、蒜山高原をドライブ

鰻づくしのコースを堪能し、翏をあとにしたのは午後。
満たされたお腹と心のまま、車は蒜山高原へと向かいます。

視界がぱっと開けると、黄金色に色づく田んぼの向こうに、どっしりと連なる蒜山の山々。
道ばたには黄色い花が揺れ、青空にはぽっかりと白い雲。
思わず窓を開けたくなるような、高原らしい伸びやかな景色が続きます。

「ひるぜんジャージーランド」でソフトクリーム休憩

向かったのは、蒜山高原の牧草地に建つ「ひるぜんジャージーランド」。
蒜山酪農農協が営むショップ&レストランで、時計台のある赤い屋根の建物が目印です。

車を降りると、外気温は16℃。
ひんやりと澄んだ高原の空気が、さっきまでの鰻の余韻をやさしく包み込んでくれます。
メンバーと並んで階段を上がれば、いよいよお目当ての甘いものの時間。

普段は放牧されたジャージー牛の姿が見られるそうですが、この日は牧草地で馬たちがのんびり。


そんな景色を眺めながら味わうのは、もちろんジャージーソフトクリーム。
ミルクのコクがしっかりありながら、後味は驚くほどすっきり。
濃厚なのに重たくない、ジャージー牛乳ならではの味わいです。

あわせて手に取ったのが、「蒜山酪農カフェ・オ・レ」。
昔ながらの紙パックにストローを挿せば、ミルクのまろやかさとコーヒーの香りがふわり。
こちらもコクがありながらすっきりとした飲み口で、ソフトクリームとの相性も抜群でした。

軒下のベンチに腰掛けて、遠くの山並みを眺めながら、メンバーとソフトクリームを片手にひと休み。
自然と酪農がすぐそばにある、蒜山らしいおだやかな午後のひとときでした。

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ひるぜんジャージーランド
ADDRESS

岡山県真庭市蒜山中福田956-222

OPEN

3月下旬〜11月:9:30〜16:30
12月〜3月中旬:10:00〜16:00
定休日:1月1日、1・2月の火・水曜日

AWARD

ご当地ソフトクリーム関連・観光土産品アワード等 多数受賞

COMMENT
入場無料。米子道 蒜山ICから車で約10分。駐車場300台。

蒜山から瀬戸内へ、夕暮れのドライブ

高原の空気を存分に味わったあとは、ふたたび高速道路へ。
中国山地の北から、県の南東、瀬戸内の海辺へ——
この日の夜の目的地を目指して、岡山を縦断するようなロングドライブです。

高速を降りて海沿いの道へ出ると、ちょうど空が茜色に染まりはじめる時間。
橋の上から見下ろす入り江には、牡蠣の養殖筏が点々と浮かび、
幾重にも重なる島影が、夕焼けの中に静かなシルエットを描いていました。

車内では思わずスマートフォンを構える手がのびるほど。
朝は山あいの集落、昼は高原の牧場、そして夕暮れには瀬戸内の海。
一日でこれだけ表情の違う岡山に出会えるのも、車旅ならではの醍醐味です。

ディナーは備前・鶴海の「溢彩流香(イーサイリューシャン)」へ

たどり着いたのは、備前市・鶴海の入り江に佇む「溢彩流香」。
大阪・高槻で“予約の取れない中国家庭料理店”として知られ、
2023年にこの穏やかな海辺へと拠点を移した、宿泊もできる小さなオーベルジュです。

夕闇の中に浮かび上がるのは、住宅のような親しみを感じさせる二階建ての建物。
玄関に灯るあたたかな明かりが、まるで誰かの家に招かれたような気持ちにさせてくれます。

ふと振り返れば、目の前には鏡のように静まり返った入り江。
夕暮れから夜へと移ろう空の色を映して、水面がゆっくりと青く沈んでいきます。
この景色を前にすれば、この場所に店を移した理由が自然とわかる気がしました。

中へ入ると、壁には「餃子 溢彩流香」と彫られた木の看板。
この店の代名詞であり、今回ずっと楽しみにしていた「水晶餃子」との対面が、いよいよ近づいてきます。

瀬戸内の素材を中国家庭料理の技で仕立てたコースの内容や、念願の水晶餃子については、以下のブログ記事でじっくりご紹介しています。

2026.08.20
岡山・備前の「溢彩流香(イーサイリューシャン)」へ|水晶餃子が名物の中国家庭料理を堪能
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溢彩流香(イーサイリューシャン)
ADDRESS

岡山県備前市鶴海3710

OPEN

昼 12:00〜 / 夜 17:00〜
定休日:不定休

CONTACT

080-4017-6682(受付時間 9:00〜18:00)

AWARD

大阪・高槻時代の超予約困難店。テレビ・雑誌等メディア掲載多数(名物「水晶餃子」)

COMMENT
不定休の完全予約制。レストラン利用は4名〜(最大8名・1日最大2組)、おまかせコース8,000円(税込)。宿泊は1日1組限定。店前に駐車場3〜4台分あり。

岡山駅へ戻り、レンタカーを返却

溢彩流香で心もお腹も満たされたあとは、夜の道を走って岡山市街へ。
朝、この旅が始まった岡山駅へと戻ってきました。

朝は青空に伸びていた再開発のクレーンも、今は夜空にシルエットを浮かべるだけ。
駅前の灯りを眺めながら、山あいの集落から高原、瀬戸内の海辺まで、
一日で走り抜けた道のりを思い返すと、なんだか少し不思議な気持ちになります。

駅西口の営業所でレンタカーを返却し、この日の運転はここまで。
長い距離を走ってくれた相棒にも、ハンドルを握ってくれたメンバーにも感謝です。

この日の宿は「三井ガーデンホテル岡山」

向かったのは、駅から歩いてすぐの「三井ガーデンホテル岡山」。
金沢旅でもお世話になった三井ガーデンホテルに、今回もお世話になります。

タイル張りの壁に掲げられた金色のプレートが、落ち着いた光を放つエントランス。
チェックインを済ませて部屋に入れば、一日の疲れがゆっくりとほどけていきます。

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三井ガーデンホテル岡山
ADDRESS

岡山県岡山市北区駅元町1-7

OPEN

チェックイン 15:00 / チェックアウト 11:00(プランにより異なる場合あり)

AWARD

楽天トラベルブロンズアワード / じゃらん OF THE YEAR 等 受賞

COMMENT
JR岡山駅後楽園口(東口)から徒歩約2分。宿泊者専用大浴場「ガーデン浴場」あり。駐車場48台(先着順・1泊有料)。

蒜山の鰻に、高原のソフトクリーム、そして瀬戸内の水晶餃子。
山から海へ、岡山の多彩な表情と美食に出会えた岡山旅の一日目は、こうして静かに幕を閉じました。

DAY2|まさかの臨時休業から、奉還町「お好み焼き もり」で岡山名物ランチ

岡山旅の二日目は、ホテルを出て街歩きからスタート。
この日も空は雲ひとつない快晴で、秋の日差しが心地よく降り注ぎます。

お目当ての「400℃ mori no machi」へ……が、まさかの臨時休業

ランチのお目当ては、杜の街プラザ1階のフードコートに入る「400℃ mori no machi」。
食べログのピザ部門で全国1位に輝き、ミシュランガイドでビブグルマンにも選ばれた岡山の名店「400℃ PIZZA」の2号店です。

本店は予約のハードルが非常に高いことで知られていますが、こちらは予約不要のウォークインスタイル。
看板メニューの「FNT」をはじめ、本店譲りのピッツァを気軽に味わえるとあって、今回の旅でぜひ訪れたかった一軒でした。

高層タワーのふもとに木々が茂る、都会の中の小さな森のような広場を抜けて、入口へと向かいます。

……が、ここでまさかの展開。
入口に掲げられていたのは、「本日は貸し切りイベントの為 1・2階 臨時休業」の案内。
ガラス越しには赤いカーペットが敷かれ、すっかりイベント仕様になっていました。

金沢旅でも、念願ののどぐろ炙り丼のお店がまさかのお休みだったことを思い出し、
「またか……」と思わず苦笑い(笑)
営業日は公式Instagramで告知されているので、訪れる際は事前チェックをおすすめします。
気を取り直して、急遽ランチのお店を探すことに。

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400℃ mori no machi
ADDRESS

岡山県岡山市北区下石井2-10-107 杜の街プラザ1F

OPEN

不定休(※最新の営業日時は公式Instagram要確認)

CONTACT

予約不可(フードコート内店舗)

AWARD

食べログ ピザ 百名店(本店はミシュランビブグルマン選出、食べログ全国ピザ1位)

COMMENT
岡山駅から徒歩10分。営業日や営業形態に変動があるため、記事上では公式Instagram(@morino400dopizza)の事前確認を推奨。

バスに乗って、奉還町商店街の「お好み焼き もり」へ

食べログの保存リストから選んだのは、岡山駅西口から歩いてすぐ、奉還町商店街の一角にある「お好み焼き もり」。
食べログ「お好み焼き 百名店」にも選ばれる実力店です。
近くのバス停から、さっそくバスに乗って向かいます。

見えてきたのは、黄色いテントに赤提灯が揺れる、昔ながらの外観。
「岡山ご当地グルメのお店」の文字に、期待がぐっと高まります。

店内にはカウンターと座敷があり、目の前の鉄板で焼き上げられていく臨場感も楽しみのひとつ。
鉄板の上には、ふっくらとした牡蠣にうどん、たっぷりのキャベツ。
ジュウジュウという音とソースの香ばしい香りが、空腹にたまらなく響きます。

この日注文したのは、岡山名物の「ホルモンうどん」と「かきおこ」。

まずはホルモンうどん。
もっちりとしたうどんに、ぷりっとしたホルモンの旨味と甘辛いタレがしっかりと絡み、
たっぷりのもやしとねぎ、踊るかつお節が食欲をさらにかき立てます。
ひと口ごとに箸が止まらなくなる、まさに岡山のソウルフード。

続いてかきおこ。
ふんわりと焼き上げられた生地の中には、瀬戸内産の牡蠣がごろごろ。
香ばしいソースの風味に、牡蠣のミルキーなコクがじゅわっと広がります。
前夜、牡蠣筏の浮かぶ入り江を眺めたばかりだったこともあり、その味わいはひとしお。

どちらも、素材の持ち味をまっすぐに引き出した一皿。
鉄板の熱気のなかで響く大将の気さくな声かけも心地よく、
観光客も地元の人も、気取らずに過ごせるあたたかな空気が流れていました。

予定していたお店は叶わなかったけれど、
そのおかげで岡山の名物と人の温かさに一度に出会えた——
旅のハプニングも、振り返ればちょっとした幸運だったのかもしれません。

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お好み焼き もり
ADDRESS

岡山県岡山市北区奉還町1-6-9

OPEN

11:00〜13:30(L.O. 13:00) / 17:00〜21:15(L.O. 20:45)
定休日:不定休(※食材売り切れ次第閉店)

AWARD

食べログ お好み焼き 百名店

COMMENT
JR岡山駅西口から徒歩約7分。専用駐車場なし。

 

城下で一旦別行動、ここからは妻が岡山城と後楽園へ

お腹を満たしたあとは、腹ごなしを兼ねて城下エリアへ。
岡山城と後楽園が並ぶ、市内屈指の観光エリアです。

……が、実はここで私は仕事のため、一旦姫路方面へ向かうことに。
旅先でも日常のタスクは待ってくれないのは、金沢旅のときと同じ(笑)
ここからしばらくは別行動となり、妻が岡山城と後楽園を巡ってくれました。

そのため今回は私の手元に写真がなく、
このあとの写真は、以前5月に訪れたときに撮影したものをご紹介します。
季節は違いますが、岡山を代表する景色の雰囲気を感じていただければ嬉しいです。

旭川に映える黒い天守「岡山城」

旭川のほとり、石垣の上にそびえるのが岡山城。
黒い下見板張りの外観から「烏城(うじょう)」とも呼ばれ、
川面と緑、そして青空とのコントラストが、なんとも凛とした佇まいを見せてくれます。

石碑の立つ広場から見上げる天守は、近づくほどに迫力を増していきます。

天守の最上階からは、金色に輝く鯱越しに旭川と後楽園の緑、そして岡山の街並みが一望に。
かつての城主もこの景色を眺めていたのかと思うと、ちょっと感慨深くなります。

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岡山城
ADDRESS

岡山市北区丸の内2-3-1

OPEN

9:00〜17:30(入館は17:00まで)
休館日:12月29日〜31日

AWARD

日本100名城 / 国の史跡

COMMENT
専用駐車場なし(近隣有料Pあり)。2026年4月1日より観覧料改定:大人(15歳以上)500円、小・中学生無料、シニア(65歳以上)200円。

月見橋を渡って、日本三名園「岡山後楽園」へ

岡山城から旭川にかかる月見橋を渡れば、すぐに岡山後楽園。
金沢の兼六園、水戸の偕楽園と並ぶ日本三名園のひとつです。

金沢旅ではあまりの暑さに兼六園を断念した私たち。
今回は妻がひと足先に、三名園のひとつに足を踏み入れることになりました。

園内の小高い丘から見下ろすと、広々とした芝生と、その中心に広がる大きな池。
曲がりくねった園路や小川、点在する茶屋や東屋が、ひとつの風景として美しくまとまっています。

私が訪れた5月は、ちょうど鯉のぼりの季節。
池には色とりどりの鯉のぼりが浮かび、青空の下、まるで水面を泳いでいるかのよう。
中の島の松と鯉のぼりが並ぶ光景は、この季節ならではの特別な眺めでした。

季節ごとにまったく違う表情を見せてくれるのも、大名庭園の奥深さ。
秋には夜間特別開園「秋の幻想庭園」も開催されるそうで、
次はぜひ、紅葉や灯りに彩られた後楽園も自分の目で確かめてみたいものです。

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岡山後楽園
ADDRESS

岡山県岡山市北区後楽園1-5

OPEN

3月20日〜9月30日:7:30〜18:00(入園17:45まで)
10月1日〜3月19日:8:00〜17:00(入園16:45まで)
定休日:年中無休

AWARD

日本三名園 / 国の特別名勝 / ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン 三つ星獲得

COMMENT
入園料:大人500円、シニア(65歳以上)200円、高校生以下(小・中学生含む)無料。岡山城との共通券は800円(※2026年4月改定後)。駐車場あり(有料)。

岡山後楽園 入園案内
項目 内容
開園時間 3月20日〜9月30日:7:30〜18:00(入園は17:45まで)
10月1日〜3月19日:8:00〜17:00(入園は16:45まで)
入園料(個人) 大人(15〜64歳)500円/シニア(65歳〜)200円/高校生以下 無料
年間パスポート 大人 2,000円/シニア 800円
共通券(大人) 後楽園+岡山城:720円
後楽園+岡山県立博物館:610円
後楽園+岡山城+林原美術館:1,120円
後楽園+夢二郷土美術館:1,140円
後楽園+岡山城+夢二郷土美術館:1,360円
おすすめ 岡山城とあわせて巡るなら、共通券がお得。月見橋を渡ればすぐの距離です。

※料金・時間は2025年11月時点の園内掲示による情報です。最新情報は公式サイトでご確認ください。

岡山駅で合流し、夜の平和町へ

姫路での仕事を終え、夕方には岡山駅へ戻って妻たちと合流。
「後楽園、すごく広くて気持ちよかったよ」
そんな岡山城と後楽園の話を聞きながら、この旅最後のディナーへと向かいます。

ディナーは中国料理「はすのみ」へ

向かったのは、岡山駅から歩いて10分ほど、西川緑道公園のほど近くに店を構える中国料理「はすのみ」。
食べログアワード2025でブロンズを受賞し、「中国料理 WEST 百名店」にも選ばれる、岡山を代表する中国料理店です。

腕をふるうのは、倉敷出身の加藤堅太郎シェフ。
東京・麻布の名店「麻布長江」で14年にわたって研鑽を積んだのち、地元・岡山へ戻って独立。
瀬戸内の魚介や岡山の旬の食材を、本格的な中国料理の技で仕立てるスタイルで知られています。
寝台列車「トワイライトエクスプレス瑞風」の中華料理監修も務めているというから、その実力は折り紙つきです。

繁華街にありながら、通りに大きな看板を掲げることのない控えめな佇まい。
目印は、さりげなく置かれた備前焼の看板です。
カウンターとテーブル合わせて16席の店内は、落ち着いた色調でまとめられ、料理に自然と意識が向かうような空間でした。

前夜の溢彩流香では、家庭料理の温もりを感じる中国料理を味わいましたが、
今夜はまた違ったアプローチで、岡山の素材と中国料理が出会う一夜に。
ソムリエ資格を持つシェフならではの、ナチュラルワインや日本酒とのペアリングにも期待が高まります。

瀬戸内の食材を中国料理の技で仕立てたおまかせコースの内容や、印象に残ったひと皿については、以下のブログ記事でじっくりご紹介しています。

2026.08.21
【岡山・平和町】中国料理「はすのみ」|瀬戸内の食材を味わうおまかせコース
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中国料理 はすのみ
ADDRESS

岡山県岡山市北区平和町1-11

OPEN

18:00〜21:00
定休日:火曜日

CONTACT

086-238-8403(電話予約可)

AWARD

ミシュランガイド京都・大阪・岡山2021 ミシュランプレート選出 / 食べログ 中国料理 WEST 百名店

COMMENT
JR岡山駅から徒歩約10分、西川緑道公園駅から徒歩約1分。席数16席、専用駐車場なし。事前予約推奨。

二日間を終えて──料理人たちが、この土地を選んだ理由

「なぜ彼らは、岡山を選んだのか」
旅の始まりに抱いたその問いの答えは、それぞれの店に、静かに用意されていました。

蒜山の「翏」では、湧き出る温泉水で鰻を休ませ、
店の目の前の田んぼで自ら育てた米で、鰻丼を仕立てていました。
窓の外には田んぼが広がり、農作業姿の地元の人がのんびりと行き交う。
東京では得られなかった“暮らしと料理がひとつになる場所”が、そこにはありました。

備前・鶴海の「溢彩流香」では、夕焼けに染まる入り江と牡蠣筏を背景に、
瀬戸内の魚介と地元の野菜が、家庭料理の温もりをまとって食卓に並びました。
波の音と光の移ろいまでもが、コースの一部になっているようでした。

そして岡山市内の「はすのみ」では、東京で磨き上げた技と、故郷の生産者とのつながりが重なり、
瀬戸内の魚介や岡山の旬の素材が、一皿ごとに静かに輝いていました。

移転、移住、そして帰郷。
選び方はそれぞれでも、三軒に共通していたのは、
この土地の水や空気、素材があってこそ成り立つ料理だということ。
ここでいただくからこその必然性が、どの皿からも自然と伝わってきました。

名店の合間に出会った景色も、忘れられません。
中和の集落の小さな神社、高原の牧場で味わったソフトクリーム、
まさかの臨時休業から出会えたホルモンうどんとかきおこ、
そして妻が巡ってくれた、旭川に映える黒い天守と日本三名園。
車で山から海へと縦断したからこそ見えた岡山の豊かさは、
そのまま、料理人たちがこの地を選んだ理由なのだと思います。

次はぜひ、鯉のぼりが泳ぐ初夏の後楽園や、灯りに彩られる秋の幻想庭園も。
溢彩流香に泊まって、餃子教室にも参加してみたい。
季節を変えて、また、この土地に根を下ろした料理人たちの“いま”に会いに来ようと思います。

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「知られざる美食の旅へ—心と五感で味わう特別なひとときを」

BISHOKU QUESTは、全国の厳選された美食スポットを巡るグルメ探求プロジェクトです。
地元の食材を活かした料理、シェフのこだわりが詰まった隠れ家的なレストラン、食を通じて地域の文化や歴史を体験できる場所を厳選してご紹介。
味わうだけでなく、その土地ならではの空気やストーリーを感じる特別な食の旅をご提案します。

食を愛するすべての人へ、新しい美食の発見と感動をお届けします。