BISHOKU QUEST

旅先で出会った、心に残るひと皿を

『BISHOKU QUEST』は、日本各地の美食を求めて旅をするグルメブログです。
シェフのこだわりや地元食材の魅力、料理の背景にある物語を、写真と共に丁寧に綴ります。

蒜山 鰻専門店 翏(りょう)について

コンセプト

岡山・蒜山高原の山あい、中和村の静かな里に佇む「鰻専門店 翏」。
東京・中目黒で二年連続ミシュランの星を獲得した鰻店を手がけた店主が、2020年春、自然の中で料理を見つめ直すためにこの地へ移転した。

敷地のすぐそばに湧く28度の温泉水を使い、鰻を休ませ、仕込みにもその水を用いる。
焼き台には地元の炭を使い、割きから串打ち、蒸し、炭火焼きに至るまで、すべてを自らの手で。
その工程ひとつひとつに、都会では得られなかった“時間の余白”が息づいている。

ここで出される鰻は、単なる蒲焼ではない。
前菜や椀もの、スープなど、コース全体を通して鰻の旨みと香りを立体的に構成し、場の空気と響き合うように味を重ねていく。
派手な演出や技巧よりも、この土地の水、空気、火、素材が持つ力をそのまま皿に映すこと。
「あるがままの自然が、いちばん美しい」という考えが、料理にも空間にも静かに流れている。

――里山の気配とともに、鰻の新しい姿を描く場所。
それが、蒜山「翏」の根底にある思想だ。

村田 翏(むらた・りょう) — 大将

東京都出身。
音楽活動を経て料理の道に入り、2013年に中目黒で鰻専門店を開業。
わずか数年でミシュランの星を獲得し、鰻の世界に新風を吹き込んだ。

その後、都会での成功に区切りをつけ、「暮らしと料理をひとつにしたい」との思いから蒜山へ移住。
自然栽培の野菜、清らかな湧き水、山の空気に囲まれたこの場所で、妻・朋子さんとともに新しい“鰻の形”を探り続けている。

彼の料理には、鰻への愛情だけでなく、“場”そのものへの眼差しがある。
温泉水を使って鰻を寝かせるのも、炭の香りや湿度を読むのも、すべては素材と土地の声を聞くため。
「飾らず、正直に、今この場所でしかできないことを」という言葉通り、手間を惜しまず、感性と理屈の間で味を磨いていく。

実際に会うと、職人気質というより、柔らかく穏やかな人柄。
一皿を出す所作に無理がなく、話す言葉に迷いがない。
彼が目指すのは“理想の鰻料理”ではなく、“自然と調和する一枚の鰻”なのかもしれない。

蒜山の風景とともに生きる料理人、村田翏。
その姿は、料理以上にこの土地の魅力を語っている。

レストランの評価

中目黒時代の「鰻 翏」は、2017年版・2018年版の『ミシュランガイド東京』で二年連続一つ星を獲得。
鰻専門という枠の中で、割きから焼き、タレ、構成に至るまで“職人の技と構成力の高さ”が認められたかたちだった。

当時から、ただ蒲焼を出すだけではなく、前菜や椀物、酒肴までを含めたコース仕立てで鰻を表現しており、素材の可能性を立体的に引き出す料理構成が話題に。
“うなぎ屋”という既存のイメージを超えた、料理人としての総合的な提案が高く評価された。

その後、星を持つ店を自ら閉じ、2020年春に岡山・蒜山へ移転。
現店舗では、星付き時代の名声に寄りかからず、土地の水や空気を生かした“新しい鰻料理”として再構築を続けている。
ミシュラン掲載という実績が“到達点”ではなく、“原点の再確認”であったことを体現するような姿勢だ。

蒜山に移ってからも、訪れた人の評価は高く、
口コミでは料理の完成度だけでなく、古民家を改装した静かな空間や、夫婦で営む温かいもてなしにも言及が多い。
レビュー平均では料理・雰囲気・サービスのいずれも4点前後と安定しており、「東京での星付き経験を感じさせる完成度」と評されている。

星を獲った料理人が、その肩書きを手放してもなお、
“この土地だからこそできる料理”を求め続けている――
蒜山「翏」の現在地は、その静かな挑戦の上にある。

ダイニングプレリュード

外観・エントランス

「翏」は、開けた観光エリアではなく、中和村という山間の集落にひっそりと佇んでいます。Googleマップを頼りに店の近くまで来ても「本当にこれが店なのか」と思うほど、ごく普通の民家然とした佇まい——これがこの店の大きな特徴です。実際、初めて訪れる人の多くが「かなりの山奥でびっくりした」という驚きの声をあげるのも頷けます。

建物は木造の一軒家。庭先には蕗や山椒、アヤメ科の胡蝶花などの植物が植えられており、里山らしい季節の彩りが感じられます。その質素で目立たない外観こそが、かえって訪れる人に「特別な場所にたどり着いた」という驚きと期待を抱かせる仕掛けになっているようです。

道路側の窓枠は綺麗に整えられており、大きなガラス戸になっている点も印象的。玄関には、鳥取の海岸で拾ってきた丸石を使ったオブジェが置かれており、単なる通り道ではなく、店の世界観を最初に感じさせる小さな仕掛けとなっています。

予約の時間が近づくにつれ、店の中からとても良い香りが漂ってきて、期待感を高めてくれます。中に入ると、外観からは想像しづらいほど居心地の良い雰囲気が広がっており、「懐かしい」「おばあちゃんの家を思い出す」といった感想を抱く人も多いようです。外観の素朴さと、玄関先の小さな心遣い、そして一歩足を踏み入れた瞬間に広がる懐かしくも洗練された空間——その落差こそが、「翏」を訪れる人の記憶に強く残る演出になっているのだと思います。

ダイニングスペースについて

店内は、大きなテーブルが2つ配置され、全体で8席というこぢんまりとした構成。テーブルは窓際に据えられており、窓からは四季折々の景色がそのままダイニングの一部になっています。座席は座布団に座って料理を待つスタイルで、都会の割烹とは一線を画す、里山ならではのくつろいだ食事体験を演出しています。

ダイニングは古民家の良さを活かしてつくられた空間で、店主自らがリノベーションを手がけたもの。窓の外を地元のお年寄りが農作業スタイルで歩いていく姿が見えるなど、外の里山の暮らしとダイニング空間が地続きになっているのが大きな特徴です。板の間に上がると、東京・中目黒時代に使われていたカウンターの天板が、ローテーブルとして生まれ変わり据えられています。大きな窓が開け放たれた造りで、部屋全体がまるで縁側にいるような心地よさを感じさせ、窓の向こうには店主夫妻が自ら育てている田んぼの風景が広がります。

料理は12時の一斉スタートで、来店した客が同じタイミングで食事を始める仕組み。コースの進行中には、お店の方が食後に各テーブルへ挨拶に回るなど、少人数制ならではのアットホームな距離感のあるサービスが行われています。8席という限られた規模だからこそ実現できる、目の前の田んぼの景色・古民家の温もり・行き届いた接客が一体となったダイニング空間が、この店の大きな魅力の一つです。

メニュープレゼンテーション

「翏」の料理は、一般的な鰻店のように蒲焼やうな重だけで完結するものではなく、一尾の鰻をさまざまな技法で表現するコース仕立てとなっている。

昼のコースでは一人あたり約1.5尾の国産鰻を使用し、小鉢から酒焼き、揚げ物、スープ、鰻丼、甘味まで、流れの中で鰻の魅力を多角的に味わえる構成。部位ごとの個性や火入れの違いを丁寧に組み立て、鰻という素材の奥深さを一皿ごとに伝えていく。

コースの序盤には、季節の食材を取り入れた一品や、肝・ヒレ・骨などを使った酒肴が並び、鰻を余すことなく使い切る料理人の考え方が表現される。その後は、酒焼きや揚げ物、鰻の旨みを引き出した澄んだスープと続き、それぞれ異なる調理法による味わいの変化を楽しめる。

締めには、炭火で香ばしく焼き上げた蒲焼を主役にした鰻丼を提供。コースを通してさまざまな表情を見せてきた鰻を、最後は王道の一杯で味わうことで、満足感のある余韻へとつながっていく。

また、季節や仕入れに応じて献立を柔軟に組み替えているのも特徴のひとつ。その時々の食材を取り入れながら、その日の最良の内容を提供することを大切にしている。

一尾の鰻を、焼く・揚げる・炊く・出汁を引くといった多彩な技法で表現することで、素材の魅力を余すことなく引き出す。それが、「翏」が目指す鰻料理のかたちである。

この日のコースは、鰻・ビーツ/うまき(追加)/鰻 肝わさ・ヒレ巻き・骨せんべい/鰻 酒焼き/鰻と枝豆ケークサレ/春巻き(鰻・ピーマン・茗荷)/鰻スープ/鰻丼/甘味・かすてら、という全9品。鰻は鹿児島産、野菜はすべて蒜山の自然栽培(無農薬・無肥料)のものが使われています。

実際に味わった料理

「鰻・ビーツ」

コース最初の一皿を彩るのは、鰻とビーツを組み合わせた白焼きです。この日使われた鰻は、鹿児島の養鰻所から仕入れられたもの。仕入れ後すぐに、蒜山の天然温泉が流れる川で活かしてから使用するという、徹底したこだわりが注がれています。

調理法は白焼き。しっかりと脂を落としながらも、仕上がりは驚くほど繊細で美しく、皮目には香ばしい焼き目がついています。あえて焼きムラを加えながら火を入れるという絶妙な焼き加減が、鰻本来の旨味をより一層引き立てています。

添えられたビーツは1時間ほど低温でじっくりローストされ、しっとりとした質感と穏やかな甘みで、鰻の香ばしさに寄り添います。彩りを添えるサンタファームのからし菜が、ピリッとした清涼感を加え、一皿全体を引き締めています。素材への手間と技術が凝縮された、コースの幕開けにふさわしい一品でした。

  

「うまき」(追加の注文)

予約時に追加注文が可能な「うまき」。表情豊かな貫入の入った、味わい深い焼き締めの器に盛り付けられています。

だし巻き玉子には出汁がたっぷりと含まれており、中には鰻がしっかりと包み込まれています。玉子の柔らかな黄色と、内側に見える鰻の焼き色のコントラストが美しく、一口ごとに出汁の香りと鰻の旨味が溶け合う仕立てです。

添えられているのは、近くの川で自生しているわさびの葉。青々とした葉と茎の瑞々しさが、玉子の優しい甘みと出汁の風味に、ピリッとした清涼感のアクセントを加えています。地元の自然にあるものをそのまま活かすという、蒜山という土地ならではの一皿の仕立て方が感じられました。

「鰻 肝わさ・鰻 ヒレ巻き(串)・鰻 骨せんべい」

古い染付の器に盛られた酒肴3品は、鰻を余すところなく味わい尽くす一皿です。

鰻 肝わさは、わさび醤油出汁に湯引きした肝を沈めた一品。プリッとした食感に、わさびの爽やかな辛みを含んだ醤油出汁が絡み、臭みのないすっきりとした味わいに仕立てられています。

鰻 ヒレ巻き(串)は、ヒレを巻き付けて串焼きにした一品。タレを重ねて焼き上げたつやのある焦げ色に仕上がり、パリッとした香ばしさが際立ちます。脂と身のバランスが絶妙で、噛むたびにジューシーな旨味が広がります。

鰻 骨せんべいは、揚げた骨を軽いスナックのように仕上げた一品。口に運ぶとサクサクとした軽やかな音が印象的で、酒肴としての遊び心も感じられます。

肝・ヒレ・骨という、通常は目立たない部位にそれぞれ異なる調理法を施すことで、一尾の鰻を余すところなく楽しませる構成。食感と温度感の異なる3品が並ぶことで、コースの中に小さな驚きとリズムが生まれていました。

「鰻 酒焼き」

白い平皿に、4切れの鰻が美しく並べられています。純米酒をかけながら焼き上げる「酒焼き」は、この店を象徴する調理法のひとつ。表面には香ばしい焼き色がしっかりとつき、皮目のパリッとした質感と、断面から覗く身のふっくらとした白さのコントラストが印象的です。

添えられているのはわさび。まずはそのまま口に運び、素焼きの旨味と脂の甘みをダイレクトに楽しみます。もうひとつの楽しみ方が、わさび醤油につけていただくスタイル。このお店の醤油だれが素晴らしく、酒焼きとの相性が抜群でした。香ばしい焼き目の風味に、醤油のコクと深みが重なり、わさびのつんとした清涼感が脂の旨味を軽やかに引き締めてくれます。「そのまま」と「醤油につけて」という二つの味わい方ができる点も、この一皿の大きな魅力でした。

 

「鰻と枝豆ケークサレ」

水玉模様のガラス皿に盛られたこの一皿は、コースの中でもひときわ洋の要素を感じさせる、遊び心のある一品です。

土台となるのは、枝豆を練り込んで焼き上げたケークサレ。しっとりとした生地の中に、練り込まれた枝豆の緑がアクセントとして散りばめられています。フランス発祥の惣菜菓子であるケークサレを、鰻という和の食材と組み合わせるという発想自体が、この店ならではの独自性を物語っています。

その上にのせられているのは、カリカリに仕上げた鰻と、さつまいもと胡麻を合わせたペースト。ケークサレのしっとりとした生地、ねっとりと滑らかなペースト、そして彩りを添える赤玉ねぎ——柔らかな質感が重なる中で、唯一異なる食感を放つのが、カリッと香ばしく焼き上げられた鰻です。この一点の食感の違いが、一皿全体にメリハリを生み出していました。

半分にカットされ、手に持って食べるスタイルで提供されているのも印象的。断面から覗く鰻、ペースト、赤玉ねぎの層が、まるで小さなサンドイッチのような佇まいで、和と洋の要素を違和感なく融合させた、遊び心とセンスが光る一皿でした。

「春巻き(鰻/ピーマン/茗荷)」

星形にも見える個性的な黒い器に盛られた春巻きは、コースの中でも視覚的なインパクトが際立つ一品です。

きつね色に揚げられた春巻きは、パリパリとした生地に包まれ、艶やかな照りが食欲をそそります。断面には、鰻、ピーマン、茗荷が層になって詰め込まれています。生地はパリパリとした軽やかな食感で、噛むと小気味よい音とともに、中から鰻の皮の香ばしい香りとピーマンの爽やかな香りが立ち上ります。この二つの香りの組み合わせが驚くほど相性がよく、鰻の脂の旨味にピーマンのほろ苦さと青々しさが重なることで、単なる揚げ物にとどまらない奥行きのある味わいを生み出していました。

添えられているのは、2年漬け込んだらっきょう。長期熟成によって角の取れたまろやかな酸味と深いコクを持ち、春巻きの油分と香ばしさに、すっと寄り添うような後味の効いたアクセントを添えています。

「鰻スープ」

艶やかな朱塗りの椀に注がれた鰻スープ。内側の深い朱色が光を受けて美しく揺らめき、漆器ならではの上品な佇まいが、コースも後半に差しかかったことを静かに告げます。

このスープは昆布出汁で味が整えられており、鰻の旨味を主役にしながらも、昆布の持つ穏やかな旨味と香りが、全体の輪郭をすっきりと引き締める役割を担っています。これまでの酒肴や揚げ物、焼き物と続いた濃密な味わいの数々を経て、ここで一度、澄んだ出汁の一椀が挟まれることで、舌がリセットされ、この後に控える鰻丼への期待が高まる——コースの中の「間」としての役割も果たす一品でした。

「鰻丼」

コースのメインを飾る鰻丼が、貫禄のある焼き締めの器に盛り付けられて登場します。丼の中には、香ばしく焼き上げられた鰻が幾重にも重なるように敷き詰められ、艶やかなタレの照りが目にも鮮やかです。

丼の土台となるお米は、店の目の前に広がる田んぼで、自分たちの手で栽培しているササニシキ。無肥料無農薬で育て、手植えから天日干しまで、すべての工程を手間ひまかけて行っているという、並々ならぬこだわりが注がれています。鰻を美味しく仕入れ、焼き上げるだけでなく、それを受け止めるご飯にまで徹底したこだわりを貫く姿勢が、この一杯の丼に凝縮されていました。

添えられている奈良漬けは、種を取るところから自分たちの手で栽培したものだといい、鰻丼を彩る脇役の一つひとつにまで、自ら手をかける姿勢が貫かれています。米づくりから鰻の調理まで、すべてを自らの手で完結させる姿勢があってこそ味わい深くなる、コースのクライマックスにふさわしい一品でした。

デザート & フィナーレ

「甘味:かすてら」

コースの締めくくりを飾る甘味が、渋みのある艶やかな正方形の器に盛り付けられています。木の枝をそのまま活かしたようなフォークが添えられ、最後の一皿にふさわしい趣が感じられました。

カステラは、近くのパパラギ農園の卵を使って焼き上げたもの。断面はしっとりときめ細かく、上には泡立てられたソースがふわりとのせられています。このソースは、蒜山耕藝の天然麹菌甘酒をベースにしたもので、優しい発酵の甘みと香りがカステラに寄り添います。隣に添えられているのは、ひるげいかと自家栽培の小豆を焚いたあん。どちらも自然栽培のものです。

甘さは控えめにしながらも、しっかりと甘みを感じられるバランスに仕立てられており、ひとつ前に提供された鰻丼の余韻とつながっていくようなイメージで作られているといいます。そしてこの一皿には、もうひとつ大きな特徴があります。全品に鰻が登場するこのコースの中で、唯一鰻が使われていない品が、この甘味なのです。蒜山の自然栽培の恵みだけで完結させたこの一皿が、コース全体を静かに締めくくっていました。

まとめと感想

「鰻・ビーツ」の繊細な白焼きに始まり、追加でいただいた「うまき」、鰻の肝・ヒレ・骨をそれぞれ異なる調理法で楽しませる酒肴3品、そしてこの店を象徴する「酒焼き」——ここまでで早くも、一尾の鰻をあらゆる角度から味わい尽くすという店の哲学がはっきりと伝わってきました。

続く「鰻と枝豆ケークサレ」や「春巻き」は、伝統的な鰻料理の枠を大きく飛び越えた創作の一皿。洋の要素や揚げ物という形を借りながらも、鰻の香ばしさや旨味の核はしっかりと残されており、遊び心と技術が同居する構成でした。「鰻スープ」で一度舌をリセットしたのち、メインの「鰻丼」でコースは大きな山場を迎えます。自家栽培のササニシキ、自家製の奈良漬け——鰻だけでなく、それを取り巻くすべての要素に手間をかける姿勢が、この一杯に凝縮されていました。

そして最後の「かすてら」。全品鰻が登場するこのコースの中で、唯一鰻を使わないこの甘味が、蒜山の自然栽培の恵みだけで静かに締めくくる役割を担っていたのは、コース構成としての妙を感じさせます。

一皿ごとに、鰻の部位・調理法・温度・食感を変えながら、飽きさせることなく2時間近いコースを引っ張っていく構成力に驚かされます。伝統的な鰻料理をブラッシュアップした品と、創作性の高い品が半々というバランスも絶妙で、「鰻専門店」という肩書きの奥にある奥深さを、一皿ごとに実感できるコースでした。

何より印象的だったのは、鰻そのものへのこだわりはもちろん、米づくり・野菜栽培・奈良漬けの仕込みまで、食材のほとんどを自らの手で育てているという徹底ぶりです。東京でミシュラン一つ星を獲得した実力に、蒜山という土地の恵みと、大将夫妻の手仕事が重なり合うことで生まれる、唯一無二の鰻体験でした。

予約とアクセス情報

予約方法

「翏」は完全予約制で、公共交通機関で直接店舗まで訪れることができないため、車での来店が前提となります。予約は電話ではなく、メールでのやり取りが基本です。予約したい場合は、ryo.reserve@gmail.comへ、①姓名 ②ご希望日 ③人数(大人/小人) ④電話番号 の4項目を明記のうえ連絡する必要があります。ホームページのトップページ下部にある「新着情報」欄で、約1ヶ月先までの営業日・空席状況が随時公開されているため、まずはそちらで空席状況を確認してから連絡するのがスムーズです。

4名以上のグループの場合は、営業日程自体を調整してもらえることもあるため、詳細はメールで直接問い合わせるとよいでしょう。また、人気店ということもあり、実際に「2ヶ月前にWeb予約をした」という来店者の声もあり、早めの予約が安心です。

返信が届かないことがあるため、必ず電話番号を記載することが呼びかけられており、「ryo.reserve@gmail.com」を受信設定したうえで連絡することが推奨されています。キャンセルポリシーにも注意が必要で、1週間前以降のキャンセルは控えるよう案内されており、前々日以降のキャンセルにはコース代金の50%〜当日100%のキャンセル料が発生することがあります。

アクセス情報

「翏」は岡山県真庭市蒜山下和1705-6に位置しており、避暑地として知られる蒜山高原の東に広がる、真庭市・中和地区の山あいの集落にあります。初めて訪れる人の多くが「かなりの山奥でびっくりした」と驚くほど、観光エリアから外れた静かな場所に店を構えているのが特徴です。

前述の通り、公共交通機関で直接店舗まで来ることはできないため、車でのアクセスが必須となります。蒜山高原はドライブに適したエリアとしても知られており、津黒高原など周辺の景色を楽しみながら向かう来店者も見られます。電話番号は公開されていないため、道に迷った場合なども電話で問い合わせることはできず、事前にホームページなどで正確な場所を確認しておくことが大切です。

営業時間

営業時間は12:00一斉スタートで、完全予約制。定休日は不定休となっており、店舗営業日や鰻蒲焼の通販出荷日は、その都度ホームページで確認する必要があります。お料理開始時刻は12:00一斉スタートで、コースは2時間ほどかけて提供されます。

冬季には休業期間が設けられており、2月中旬から3月中旬にかけて冬季休業とするのが通例のようです。この期間中もメールでの問い合わせや通販の利用は可能です。営業日ごとに空席状況が細かく変動するため、ホームページの「新着情報」欄で約1ヶ月先までの空席状況を随時チェックしながら、希望日を決めていくスタイルが基本となります。

一斉スタート・完全予約制・不定休というスタイルは、8席限定の小さな空間でじっくりと料理と向き合ってもらうための、この店ならではの営業方針と言えそうです。

蒜山 鰻専門店 翏 ご利用案内

項目 内容
住所 岡山県真庭市蒜山下和1705-6
エリア 蒜山高原の東、真庭市・中和(ちゅうか)地区の山あいの集落
電話番号 なし(電話での問い合わせ不可)
アクセス手段 車のみ(直接来店できる公共交通機関なし)
営業時間 12:00 一斉スタート(コースは約2時間)
営業形態 完全予約制・昼のコース料理のみ
定休日 不定休(営業日はホームページで都度確認)
冬季休業 例年2月中旬〜3月中旬頃(メール問い合わせ・通販は対応可)
予約方法 メールのみ:ryo.reserve@gmail.com
予約時の記載事項 ①姓名 ②希望日 ③人数(大人/小人) ④電話番号
空席確認方法 公式サイトトップページ下部「新着情報」欄(約1ヶ月先まで公開)
4名以上の予約 営業日程の調整が可能な場合あり(メールで要相談)
キャンセルポリシー 1週間前以降のキャンセルは控えること。前々日以降はコース代金の50%〜当日100%のキャンセル料が発生する場合あり
推奨事項 返信が届かないことがあるため、必ず電話番号を記載。「ryo.reserve@gmail.com」の受信設定も推奨
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「知られざる美食の旅へ—心と五感で味わう特別なひとときを」

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